フーディより優秀【ARC’TERYX】アトムLTジャケットをレビュー

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この記事では『アトムLTジャケット』をタウンユース目線でご紹介。軽量で着心地が良く、それでいて保温力の高いインサレーションウェア。春秋のアウターとしてはもちろん、冬の中間着としても活躍する万能なジャケットだ。

数年前はアークテリクスの中でも特に人気の『アトムLTフーディ』を所有していたが、今ではあえてジャケットを愛用している。フーディより優れている点やサイズ感なども合わせて紹介するので、購入を検討している方は参考にしてみてほしい。

【ARC’TERYX】アトムLTジャケット

アトムLTジャケット

カナダ発祥のアウトドアブランド「アークテリクス」。アークテリクスの中でも高い人気を誇るのがインサレーションウェアに分類されるアトムシリーズだ。アトムシリーズは中綿の量に応じて、アトムARアトムLTアトムSLとラインナップされている。

愛用しているのは最も汎用性が高いLTのジャケットタイプ。フーディの方が人気なのは間違いないが、タウンユースかつ中間着としても着用する場合ジャケットタイプの方が優れていると感じたためこちらを選択した。(理由は後述)

ミニマルなデザイン

アトムLTジャケットの正面
アトムLTジャケットの背面

前回の記事でも紹介したノディンジャケット同様胸元にロゴがあるだけのシンプルなデザイン。アークテリクスのウェアがタウンユースで人気なのは、この無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインがあってこそだろう。

アトムLTジャケットのアークテリクスのロゴ
アークテリクスの始祖鳥のロゴ

胸元のロゴとブランド名は刺繍されている。以前のモデルは反射プリントだったが、刺繍になったことでより落ち着いた印象になった。

アトムLTジャケットの袖

袖はストレッチ性のある素材でできていて、マジックテープがなくても自然と手首にフィットしてくれる。フィット感が丁度良く、腕時計を見る際もストレスは感じなかった。

アトムLTジャケットの裾のドローコード

裾はドローコードで絞れる仕様。防風性を高めたい時やシルエットを調節したい時に重宝する。ただ比較的細身な造りなので、自分は一度も使ったことはない。

高機能な素材

アトムLTジャケットの素材

表面生地にはノディンジャケットと同じナイロン100%の「Tyono™20」が使われている。日本のメーカーである東レが開発したハイテク素材で撥水性、通気性、防風性、ストレッチ性、耐久性に優れているのが特徴。着心地と耐候性能を両立した画期的な素材だ。

アトムLTジャケットの撥水性

実際に水をかけてみたが、しっかり撥水していて小雨程度なら十分対応できると感じた。ただしゴアテックスのような防水性はないので過度な期待は避けたい。

アトムLTジャケットの中綿量
着膨れしない程度の中綿

化繊の中綿にはアークテリクスが独自に開発した「コアロフト™ コンパクト60」が使用されている。ダウンに負けない高い保温性を持ちつつ、通気性、速乾性に優れた高機能な素材だ。繊維の1本1本が撥水コーディングされているので濡れても乾きやすい。また透湿性も備えているので、行動時は適度に熱を逃してくれる。

真冬はアトムLTジャケットの上にシェルジャケットを羽織っているが、屋外での保温力は十分。屋内に入ると暑く感じることもあるが、シェルジャケットを脱ぐだけで快適に過ごせているため、十分な保温力と適度な通気性を実感している。

アトムLTジャケットの脇下表地
脇下は中綿が入っていない
アトムLTジャケットの脇下裏地
裏側はフリース生地

熱がこもりやすい脇と脇下の部分は中綿が使われていない。表地はストレッチ性のある素材、裏地はフリース生地でできていて、これにより通気性、運動性を確保し快適性が向上している。

アトムLTジャケットの襟周り

肌が直接あたる襟周りもフリース生地でできている。そのおかげもあってか首周りが暖かく感じ、何より着ていて心地が良い。あごが当たる部分にも当て布がされていて快適だ。

考えられたポケット

アトムLTジャケットのサイドポケット
両サイドのポケット
アトムLTジャケットの内ポケット
内ポケット

ポケットは両サイドと左内ポケットの全部で3箇所。全てジッパー付きとなっていて、サイドのポケットは外側から見えないよう少し内側に配置されている。

アトムLTジャケットのサイドポケット内側
サイドポケット内側

両サイドのポケット内側にもこだわりを感じた。ポケットに手を入れた際、手の甲が当たる側はフリース生地、手のひらが当たる側はさらさらした素材でできているため、暖かくも蒸れにくい。

コーデ・サイズ感

アトムLTジャケットのコーデ正面
アトムLTジャケットのコーデ背面

身長172㎝、体重60kgでSサイズを着用。アトムLTは「トリムフィット」という細身のシルエットに分類されるが、中綿がある分そこまでタイトさは感じない。だからと言って着膨れもせず絶妙なシルエットに落ち着いている。

アトムLTジャケットのファスナーを開けたコーデ

身幅や丈感もジャストサイズ。アウターとしてのみ着用する場合はもう少し余裕を持っても良いかもしれないが、中間着としても着用することを考えると丁度いいサイズ感だと思う。

アトムLTジャケットの袖丈
袖丈も丁度良い

アトムLTフーディではなくジャケットを選んだ理由

アトムLTジャケットの上に重ね着している

フーディではなくジャケットを選んだ理由は4つ。

1.フードは使わない:アトムLTフーディをタウンユースしていても一度もフードを被る機会がなかった。

2.乾きやすい:フーディは洗濯した際にフード部分が乾きにくいが、ジャケットはフードがない分乾きが早い。

3.価格が安い:フーディに比べてジャケットは3000円以上安く購入できる。

4.重ね着がしやすい
アトムシリーズは中間着としても活躍する。フーディは上からシェルジャケットを羽織った際に首周りが窮屈だったのとフードを重ねるのがストレスだったが、ジャケットではそのストレスがない。

アトムLTフーディとアトムLTジャケットの両方を使用したからこそ、アトムLTジャケットの方が自分には使いやすいと理解できた。現在ではアトムLTジャケットのみを愛用しているが、特に不満もなく快適だ。

気に入っているところ

アトムLTジャケットの着心地

アトムLTジャケットで何よりも気に入っているのはその着心地の良さ。軽量で動きやすく、それでいて暖かく包まれているような感覚。蒸れることも少ないので、ストレスがなく快適に過ごせている。

アークテリクス本社の社員が1着は持っていると言われているアトムシリーズ。人気が高いのはこの着心地の良さがあるからに違いない。

気になった点

アトムLTジャケットの携帯性

1点デメリットを挙げるとすれば携帯性の低さ。アウトドアウェアは携帯性が高いものが多いが、アトムLTジャケットに関してはそこまでコンパクトに携帯はできない。モンベルのスペリオダウンのように常にバッグに入れておくというのは難しいだろう。

お手入れ方法

アトムLTジャケットの洗濯タグ

アトムLTジャケットの中綿は化繊なので、洗濯機で気軽に洗えるのも魅力の一つ。以下に要点だけまとめた。

  • ドローコードは緩めて、ファスナーは閉めておく。
  • 洗濯機は弱水流コース。できれば中性洗剤を使う。
  • タンブラー乾燥は低温のみ対応。
  • 漂白剤、アイロン、ドライクリーニングは不可。
  • 脱水はできるだけ短く、手で絞ったりせず自然乾燥させる。

まとめ

アトムLTジャケットを着用している

春秋のアウター、真冬の中間着として活躍している「アトムLTジャケット」。「アトムLTフーディ」から買い換えたことで、より快適に過ごせるようになった。機能性の高さはもちろんだが、何よりも快適に過ごせるその着心地の良さはぜひ体感して見てほしい。