アウトドアはもちろん、日常でも活躍するゴアテックスの防水ジャケット。
雨を防ぎ、内側の蒸れは逃がしてくれる画期的なアイテムですが、撥水機能が低下していると本来の性能を発揮出来ません。
先日、アークテリクスのジャケットを着て雨の中釣りをしていた時のこと。
大したことのない雨でしたが、ウェアが水を吸ってしまい重さと蒸れがストレスでした。
これはどうにかしたいと思い、ジャケット本来の性能を取り戻すため撥水処理をしてみたので、その手順やビフォーアフターなども踏まえてご紹介します。
結論だけ先にお伝えすると、やってみて大正解でした。
同じようにゴアテックス製品の撥水低下に悩む方の参考になれば嬉しいです。
ゴアテックスを搭載した防水ジャケット

今回撥水処理を施すのは、アークテリクスのゼータSLジャケット。
防水透湿素材のゴアテックスが搭載されています。
登山での使用が想定されているため耐久性が高く、軽量でパッカブルと機能的。

デザインがシンプルなのもお気に入りです。
アウターはこれ一つしか所有していませんが、全く困ることがありません。
普段の手入れ方法
- 洗剤はエマール(柔軟剤や漂白剤はNG)、洗濯機で洗濯
洗濯機のコースは工程を個別に設定。- 洗いはできるだけ長く
- すすぎはできるだけ多く
- 脱水はできるだけ短く(もしくはしない)
- 部屋干しで乾燥
- コインランドリーの乾燥機で熱処理
撥水処理前の状態


シャワーで水をかけて見ました。
新品購入後約2年間、夏以外はほぼ毎日着ていましたが、一度も撥水処理はしていません。
水をあまり弾いておらず、生地に染み込んでいるような状態です。
ニクワックスの洗剤と撥水剤


今回使用するのはニクワックスのつけ置きタイプ。
緑のテックウォッシュが専用洗剤、青のTXダイレクトウォッシュインが撥水剤です。
いくつかの商品のレビューを見ましたが、こちらを選んでおけば間違いなさそうでした。
撥水処理
処理をする前に






撥水の工程に入る前にウェアの準備をします。
- ファスナーは全てしめる(ポケットも)
- ドローコードは全て緩める(裾、フード)
- 袖のベルクロはゆるく留めておく
①TECH WASH(洗剤)で洗う




- 適当な容器にウェアが浸かる程度の温水をためる。
- テックウォッシュをキャップ1杯分入れ、よく撹拌。
- ウェアを浸してよく馴染ませたら15分ほどつけ置きする。
- その後、しっかりすすぐ。(4回ほどすすぎました)



洗剤の量は1着につき100mlと記載されていますが、適量でも大丈夫そうです。
作業時は手袋必須で、匂いも出るので換気できる場所で行いましょう。
②TX.DIRECT WASH-IN(撥水剤)につける


洗剤の工程が終わったら、濡れたままの状態で撥水剤の工程に進みます。
作業は洗剤のときと同じです。
温水にキャップ1杯分の撥水剤を入れ、馴染ませながら10分ほどつけ置きしたあと、よくすすぎます。
③乾燥させる


軽く絞ったら、風通しのいい日陰で乾燥させます。
水が垂れるうちは浴室に干し、垂れなくなってから部屋干ししました。
④乾燥機で熱処理をする


ウェアは生地表面の細かい繊維が立ち上がっていることで水を弾き、撥水する仕組みです。
その繊維が倒れていると撥水機能が低下してしまいますが、熱を加えることで再度繊維が立ち上がり、撥水機能が回復します。
僕はコインランドリーの乾燥機で中温、17分のコースで回しました。
撥水処理後の状態


撥水処理と熱処理後に再度シャワーをかけてみました。
写真だと分かりにくいですが、処理前とは違い水がウェアに染み込まず乗っているような感じです。
ウェアを傾けると水が流れていく程撥水機能が回復しています。
まとめ


防水ジャケットを初めて撥水処理してみましたが、大満足の結果になりました。
ゴアテックス製品は高機能ですが、その機能を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です。
価格も高価なので、フルに性能を発揮させたいですよね。
撥水機能が低下しているウェアをお持ちの方はぜひ一度試してみてください。
雨が降っていてもより快適に過ごせるようになるはずです。
最後までご覧いただきありがとうございました。