アウトドアはもちろん、日常でも活躍するゴアテックスの防水ジャケット。先日、アークテリクスのジャケットを着て雨の中釣りをしていた時のこと。大したことのない雨でしたが、ウェアが水を吸ってしまい、重さと蒸れがストレスでした。
そこでジャケット本来の性能を取り戻すために撥水処理をしてみたので、その手順やビフォーアフターなども踏まえてご紹介します。
ゴアテックスを搭載した防水ジャケット
今回撥水処理を施すのは、アークテリクスの『ゼータSLジャケット』。防水透湿素材のゴアテックスが搭載されています。登山での使用が想定されているため耐久性が高く、軽量でパッカブルと機能的。アウターはこれしか所有していませんが全く困ることがありません。
▽ゼータSLジャケットは廃盤になってしまいました。リンクは後継モデルです。
普段の手入れ方法
- 洗剤はエマール、洗濯機のコースは工程を個別に設定。
- 洗いはできるだけ長く
- すすぎはできるだけ多く
- 脱水はできるだけ短く
- 部屋干しで乾燥
- コインランドリーの乾燥機で熱処理
撥水処理前の状態
シャワーで水をかけて見ました。新品購入後約2年間、夏以外はほぼ毎日着ていましたが、一度も撥水処理はしていません。水をあまり弾いておらず、生地に染み込んでいるような状態です。
ニクワックスの洗剤と撥水剤|使い方
今回使用するのは「ニクワックスのつけ置きタイプ」。緑の「テックウォッシュ」が専用洗剤、青の「TXダイレクトウォッシュイン」が撥水剤です。いくつかの商品のレビューを見ましたが、こちらを選んでおけば間違いなさそうでした。
処理をする前に
撥水の工程に入る前にウェアの準備をします。
- ファスナーを全てしめる
- ドローコードは全て緩める
- 袖のベルクロはゆるく留めておく
TECH WASH(洗剤)で洗う
- 適当な容器にウェアが浸かる程度の温水をためる。
- テックウォッシュをキャップ1杯分入れ、よく撹拌。
- ウェアを浸してよく馴染ませたら15分ほどつけ置きする。
- その後、しっかりすすぐ。(4回ほどすすぎました)
洗剤の量は1着につき100mlと記載されていますが、適量でも大丈夫そうです。作業時は手袋必須、匂いも出るので換気できる場所で行いましょう。
TX.DIRECT WASH-IN(撥水剤)につける
洗剤の工程が終わったら濡れたままの状態で撥水剤の工程に進みます。作業は洗剤のときと同じ。温水にキャップ1杯分の撥水剤を入れ、馴染ませながら10分ほどつけ置きしたあとよくすすぎます。
乾燥させる
軽く絞ったら風通しのいい日陰で乾燥させます。水が垂れるうちは浴室に干し、垂れなくなってから部屋干ししました。
ニクワックスの後は乾燥機で熱処理をする。
ウェアは生地表面の細かい繊維が立ち上がっていることで水を弾き、撥水する仕組みです。その繊維が倒れていると撥水機能が低下してしまいますが、熱を加えることで再度繊維が立ち上がり、撥水機能が回復します。
今回はコインランドリーの乾燥機で「中温、17分」のコースで回しました。
ニクワックスの撥水効果
撥水処理と熱処理後に再度シャワーをかけてみました。写真だと分かりにくいですが、処理前とは違い水がウェアに乗っているような状態です。ウェアを傾けると水が流れていく程撥水機能が回復しました。
ニクワックスは臭い?
ニクワックスで処理した直後は独特な臭いがします。しかし、着用している時はほとんど気になりませんでした。すすぎをしっかりすれば臭いもあまり残らないような気がします。
撥水処理をしてみて|まとめ
初めての撥水処理でしたが、やってみて大満足です。これからも定期的にメンテナンスしていこうと思います。
ゴアテックス製品は高価なので、どうせならフルに性能を発揮させたいですよね。
撥水機能が低下しているウェアをお持ちの方はぜひ一度試してみてください。雨が降っていても、より快適に過ごせるようになるはずです。